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たかゆう日記

本が好きです。読んだ本を中心に、映画・マンガ・テレビなどについても言及できればと思います。

お金本はもはやこれ1冊でいい!『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』

お金にまつわる本は、たらふく世に出回っていますが、本書はすごいです。

何よりクソ分かりやすい!

感動するくらい本の作りがよくできていて、お金について本音で語っている感じがあるんですよね。

お金本はもはやこれ1冊でいいのではないか?と思ってしまうほどでした。

引用が多くなりますが、解説していきたいと思います。

難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

コミカルな対話でスラスラっと読めちゃう

「お金のド素人」であるライターが、「お金のプロ」山崎元氏に教えを請うという構造になっています。漠然とした将来の不安はあって、銀行に貯金しているけど金利が安すぎる。ほかにお金の管理をしていない。このライターさんの悩みがまさに等身大で、読者の目線に立ってくれているのがポイント。

そして、山崎さんが気持ちいいくらい本音で回答してくれるので、テンポがいい。コミカルな対話で全編進んでいき、スラスラっと読めちゃいます。

お金を増やす方法はたった2つ

いきなり核心から入るのも本書のいいところ。お金を増やす方法を、2つに絞って紹介してくれます。

  • 1.貯金よりは、国債を買え
  • 2.インデックスファンドに投資しろ

それぞれ見ていきましょう。

1.貯金よりは、国債を買え

ズバリ、個人向け国債の「変動金利・満期10年」のタイプを勧めています。個人向け国債なら元本保証だというのが最大の理由。

個人向け国債は最初の1年はおろせないが、それ以降は過去2回分(1年分)の金利を払えば換金できるのもメリットになるようです。

それ以外の銀行の金融商品には、警鐘を鳴らしています。銀行には「買うに値する金融商品なんてない」とまで断言しています。すごいな、山崎先生。

そして、ネット証券を活用した方が良さそう。SBI証券で口座を開いておけばOKらしいです。

[まとめ]

  • 日本国債は国の債券。これを買うと国にお金を貸したことになる。
  • 買うのは個人向け国債の「変動金利・満期10年」のタイプ。
  • 個人向け国債だったら元本保証だから途中解約しない限り元本が減ることはない。
  • 国が借金を返せなくなるくらい大きなことがあったときに、返ってこないことがある。
  • 国債で買うのは「個人向け国債」の「変動10年型」
  • 変動10年型は長期金利に連動するので、銀行の金利に比べて大きく損することが少ない。
  • 個人向け国債は最初の1年はおろせないが、それ以降は過去2回分(1年分)の金利を払えば換金できる。
  • 外貨預金は手数料が高いから常にダメな商品。
  • 金利が高くても低くても、どの通貨が有利とは一概には言えない(この仕組みを理解するのは難しい)。
  • 外貨預金は金融知識のない人が手を出すべきではない
  • お金を運用しようと思ったら銀行には近づかない。
  • 銀行には「個人向け国債」以外、買うに値する金融商品なんてない、と覚えておく。
  • なるべくネット証券を活用する
  • ネット証券はSBI証券あたりに口座を開いておけばOK

2.インデックスファンドに投資しろ

個人向け国債に続いて、投資信託になります。FXもREITも金も先物も必要ないよーというのが、山崎先生のスタンス。すっごいシンプル。

まずは株式投資と、投資信託の違いを確認しておきましょう。

  • 普通の株式投資とは・・・自分で株(会社)を決めて買う。
  • 投資信託(株式とは・・・証券会社や銀行にお金をわたして、自分の代わりに運用してもらう(実際に運用するのは投信運用会社)。

投資信託のメリットは、プロに運用してもらえて、分散投資や海外投資も手軽にできるのが魅力。投資信託を買うときのポイントも教えてくれています。

投資信託を買うときのポイント - 運用管理費用(信託報酬)の安いものを選ぶ - 販売手数料の安いチャネル(ネット証券)で買う。 - 毎月分配型を選ばない。 - ファンドの資産規模、流動性を確認する。 - 過去の成績で選ばない

投資信託の手数料についても抑えておきましょう。

  • 販売手数料(買うときに一度だけかかるお金)  →ネットの証券口座で購入することによって、値段を下げられる。
  • 運用管理手数料(持っている間払い続けるお金)  →運用管理手数料の低い投資信託を選ぶ

投資って大損するというイメージがありましたが、銀行に貯金するよりもメリットだらけではないかと感じてきました。

[まとめ]

  • おすすめの投資信託は「①上場インデックスファンドTOPIX」と「②ニッセイ外国株式インデックスファンド」
  • 投資信託の判断基準は、とにかく手数料が安いもの。
  • どの投資信託がより儲かるのかは誰にもわからない
  • 正しく分散投資をして平均で金利プラス5%を目標に運用する。
  • 競馬や宝くじは胴元の取り分だけ損をするから経済学的にはやらないほうがいい。
  • ただし、競馬は損が問題ない範囲でやるなら意思決定の練習や精神的鍛錬になるらしい……(本当か!?)
  • ①「上場インデックスファンドTOPIX」を買うと、東証一部に上場している全ての会社の株を少しずつ持っていることになる。
  • ②「ニッセイ外国株式インデックスファンド」はアップルやエクソンモービルなど先進国の主要な会社の株を少しずつ持っていることになる

住宅を購入するときのメリットとデメリット

住宅についても山崎先生がバッサリと断言してくれます。自宅購入かローンか、マンション購入か賃貸か。その論争がついに決着!??

住宅購入のメリット

  • 自分のものになる。なるという精神的効用。
  • 家賃を払わずに済む。

住宅購入のデメリット

  • ローン(借金)を組むため、現金で買うよりも銀行の儲け分だけ損する。
  • 自分のものになっても価値が残りづらい。
  • 維持コストがかかる。
  • 売ったり貸したりするのが面倒(すぐに現金に換えられない)

新築のマンションはNGだとしています。なぜなら、マンションを売りに出すときに広告費がかかっているから。価格の3割が経費と売る側の利益とも言われているそうです。言われてみれば、そのロジックに納得。

[まとめ]

  • 資産価値と支払う金額を正しく比較して、家の購入を検討しなければいけない(「家賃を払わずに済む」という理由だけで家を買ってはいけない
  • とくにローンを組むと銀行の金利分だけ、余計にお金を払うことになる。
  • 家は買わないほうが無難なことが多い。特にこれから人生が動く人は。
  • もし買うなら新築マンションを避け、ローンをなるべく早く返すこと。

医療保険・生命保険は必要ない!?

さらに保険についても。まずは民間の医療保険は避けた方がいいとしています。これも新築のマンションと同様に、払っている保険金が人件費や広告費に使われているから。

健康保険をフル活用することを勧めています。病気になったときは「高額療養費制度」があるんですね。これは月に数万円以上の医療費がかかったとき、国が負担してくれる制度。全然知らなかったのですが、国の保険ってけっこうスゴい。

[まとめ]

  • 保険に加入して支払う保険料には保険会社の利益がのってくるので「損な賭け」である。
  • 健康保険加入者は「高額療養費制度」を受けられるので、保険適用内の医療であれば毎月払う金額の上限が決まっている。
  • 医療保険がん保険には入らず、もしものときのために保険料を払ったと思って貯蓄をしておく。

それでも生命保険に入りたい場合に、以下のルールを参考にしてみるといいようです。

ネットの保険会社で、子供が自立するくらいまでの10年~20年、最低限の期間に掛け捨て型で、『残される家族の人数』×『1000万円』くらいの死亡保障だけの特約のないシンプルな保険に入るといい

国民年金、厚生年金の加入者が死亡したら、「遺族年金制度」によってお金が支給されるそうです。ライフネット生命、ネクスティア生命で、保険料を計算して安いところに加入でOK。

NISAを今すぐ活用せよ!

国が勧めているNISAは、利用した方がいいそうです。マストだということで。

[まとめ]

  • 金融商品を売って得した利益には、約20%の税金がかかる。
  • NISAなら100万円までの投資額に対して、5年間は税金がかからない。   ※NISAの非課税枠は2016年より120万円に拡大される
  • 5年後は非課税口座か、換金か、もう一度NISA枠を使うか選べる。
  • NISAは今後、制度が変わるかもしれないので情報をチェックする。
  • NISAの口座もネットの証券会社で開く。
  • NISAでも投資信託(インデックスファンド)を購入する。

資産配分の方法 「安全資産」「リスク運用資産」に分ける

なかなか難しい資産配分の方法は、例えば資産500万円の場合は「当面の生活資金」を除く。たとえば給料3ヶ月分くらいで、50万円とする。

残り450万円を、「安全資産」と「リスク運用資産」に分けて、それぞれ個人向け国債、インデックスファンドを購入していければということです。

[まとめ]

  • 持っている資産を「当面の生活資金 給料3ヶ月分とか」と「安全運用資産(A)」と「リスク運用資産(B)」の3つに分ける
  • 「リスク運用資産(B)」にあてる額は最悪1/3になってもいい金額から逆算する(例、1年で100万円減ってもいいなら300万)。
  • 1/3になる確率は約2・3%、2・3%がいいほうに起これば43%アップ。平均するとプラス5%を目指せる。
  • 毎月少しずつ買わずに一気に買うのが合理的。
  • リスク運用資産(B)で国内と海外のインデックスファンドを半々ずつ買う。
  • NISA投資枠の100万円はフルに使う。
  • 目標額にあわせて、毎月の積み立て額を決める。
  • 平均でプラス5%くらいの運用ができると考えて、将来の見通しをつけておく。
  • 時間がたって、半々でなくなっても4:6~6:4の間に収まっていればいい。
  • 次に買い足すときは5:5に近づくように買う

老後の備え、年金の考え方

年金も気になるところ。本当、かゆいところに手がとどく本だなと感心してしまいます。

だから、年金を支払わずに、年金の受給資格を失ってしまう若者は、払った税金分を損しているとも言える

確定拠出年金とは、おおざっぱに言うと、60歳以降に下ろせる積み立て貯金。毎月、給料から天引きされた分が所得控除になるから、所得税とか住民税が安くなるわけですね。

[まとめ]

  • 掛け金の分だけ所得税や住民税が控除される。
  • NISAと同じく儲かった分は非課税。
  • 60歳までは原則おろせない。
  • 加入できる人が限られている(公務員や主婦はいまのところ加入できない)。
  • 商品ラインナップが少ない
  • 確定拠出年金は対象者が限られているので、自分が対象かどうかチェックする。
  • 個人型でも企業型でも資産全体が国内外のインデックスファンドで半々になるように投資する。
  • その際、確定拠出年金では外国株式のインデックスファンドを割り当てたほうがよいことが多い。
  • 確定拠出年金はまだ始まったばかりの制度で、今後制度が変更になる可能性があるので情報をチェックする
  • 確定拠出年金でも投資するのは株式のインデックスファンド。
  • 確定拠出年金は「(A)国の機関に払うお金」「(B)銀行・証券会社に払うお金」「(C)インデックスファンドの運用管理手数料」などの手数料がかかる。
  • 証券会社は「(B)銀行・証券会社に払うお金」「(C)インデックスファンドの運用管理手数料」の兼ね合いで選ぶ

さらに、これでは物足りない場合、ハイリスク・ハイリターンの投資をするには、使えるのがNISA非課税運用枠。税金がそれほど引かれないのがメリットになります。手数料は、意識しないと、お金が無駄に取られることに敏感担った方がいいようです。

結局やることは??

最後にお金についてやるべきことを、本書の巻末から抜粋します。「まとめ」が随所に入っているのも、本書の使えるところ。最後まですばらしい丁寧な作りに、ありがたいなと感じてしまいます。

9つのステップ

①自分の今の貯金から、当面の生活費を除いた上で、絶対減ってほしくない「安全資産(A)」と、増えるかもしれないし減るかもしれない「リスク運用資産(B)」に分ける。 リスク運用資産(B)は平均すると年間5%くらいプラスになるが、最悪1年で1/3減る可能性がある。 (例)貯金500万の人 →当面の生活費 50万円 →安全資産(A)250万円 →リスク運用資産(B) 200万円

②ネットの証券会社に口座を開く。SBI証券など。

③安全資産(A)で個人向け国債「変動10年型」を買う。

④NISAに口座を開く。

⑤リスク運用資産(B)で投資信託の「①上場インデックスファンドTOPIX」と「②ニッセイ外国株式インデックスファンド」を半々ずつ買う(「インデックスファンドを実際に買ってみた」参照)。 このとき100万円分はNISAの口座を使い、残りは証券会社の普通口座で買う。

⑥利用できる人は確定拠出年金も利用する ※確定拠出年金では外国株式のインデックスファンドを割り当てるとよい

⑦お金がたまってきて、追加で投資信託を買うときは、国内と海外のインデックスファンドが資産全体で半々になるように買う。ただし全体が4:6~6:4の間に収まっていればいい。

⑧ひたすらほったらかしておいておく

⑨まじめに働いて人生を楽しむ

ポイント

  • FXも個別株も買わない。外貨預金もやらない。手数料の安いインデックスファンドだけに投資する。
  • 保険には入らず、入ったと思って運用にまわす。何かあったときは貯蓄から使う。
  • 確定拠出年金に入れる人は上限まで利用する。
  • NISAも確定拠出年金もはじまったばかりの制度なので、制度の変更がないかは今後チェックする

まさにお金本の決定版

お金素人としては目からウロコで、爽快な切り口で読んでいて気持ち良かった。まさにお金本の決定版と言えるのではないでしょうか?