たかゆうの読書日記

本が好きです。読んだ本を中心に、映画・マンガ・テレビなどについても言及できればと思います。

『三国志』おすすめ小説・本・マンガ20選!初級者から上級者までどっぷりハマる

三国志は中学生のころにハマっていました。

吉川英治『三国志』からはじまり、マンガの横山光輝『三国志』に突入!蜀の劉備、関羽、張飛、諸葛亮孔明といったキャラクターに魅せられました。で、大人になってみると、ほかの三国志小説を読むことで、蜀だけではなくて、魏や呉にもそれぞれドラマがあることが分かってきたのです。

個人的におすすめしたい三国志本、三国志小説、三国志マンガを紹介したいと思います!

そもそも三国志とは?

三国志とは、その名のとおり、3つの国が天下を争った時代を描いた物語。中国の後漢・三国時代で184年〜280年の争いになります。

三国は、蜀(しょく)・魏(ぎ)・呉(ご)といった国に分かれ、それぞれ魅力的なキャラクターがそろっています。蜀は、劉備(りゅうび)、関羽(かんう)、張飛(ちょうひ)、そして軍師の孔明(こうめい)。魏は曹操(そうそう)、呉は孫権(そんけん)といった人物が中心的存在です。

三国志おすすめ本【超入門編】

三国志のことをまったく知らない、知っているけど基本から知りたいという方におすすめしたい本を紹介します!

『マンガ 三国志 I 』『マンガ 三国志 II』

いま三国志をてっとり早く理解したいなら、この2冊のマンガがおすすめとなるでしょう。吉川英治『三国志』をベースにしながら、石森プロがマンガ化。内容は間違いありません。

1巻では、劉備、関羽、張飛の「桃園の誓い」や諸葛孔明への「三顧の礼」が描かれます。そして2巻では、蜀と呉による「赤壁の戦い」や、さらに加熱する魏呉蜀の戦いを重要な絵柄で見せてくれます。

2冊、3時間くらいで読破できるのではないでしょうか。三国志は読んだことがない人だけではなく、三国志をおさらいしたい人にもおすすめです!

『眠れなくなるほど面白い 図解 三国志』

眠れなくなるほど面白いシリーズの三国志版です!図解が豊富なのでわかりやすい。三国志の英雄たちの激闘、名場面・名言を知ることができます。

さらに個性豊かな登場人物や、合戦の解説も充実。まるっと把握したいならおすすめです!

『Pen【完全保存版】わかる、三国志。』

雑誌Penが力を入れた三国志特集。超入門Q&A、魏・呉・蜀のリーダーや主要メンバー紹介、歴史年表、三大合戦の解説など、三国志の基礎知識を学ぶにはうってつけの内容になっています。

また、考古資料や現地から、三国志にまつわる情報も読み応えありです!

三国志おすすめ小説【入門編】

三国志小説のなかから、まずは手にとってみてほしい入門編となるタイトルをご紹介します。どうしても巻数が多いのですが、おもしろさと読みやすさ優先で選んでみました。

『三国志』吉川英治 全8巻

ド定番ですが、まぁおもしろい。吉川版の三国志がなければ、僕自身も三国志にハマらなかったですし、日本でこれほど浸透することもなかったのではないでしょうか。

吉川版は、中国の小説『三国志演義』を日本人向けに書き直したものになるんですね。だから、蜀の劉備をはじめとした蜀のキャラクターが主人公サイド。魏の曹操は悪のイメージにはなります。感情移入できるキャラは、ほぼ蜀の武将になりますが、これは読みやすさにもつながっているのかなと。三国志入門書として間違いなくおすすめです!

『三国志』北方謙三 全13巻+別巻

次に外せないのは、北方謙三『三国志』でしょう。語り手が変わって様々な武将にスポットが当たります。複数の立場から、三国志の世界を感じることができるんですね。

ハードボイルドの名手・北方謙三なだけにどの武将のエピソードもアツい!序盤に登場する呂布なんか、吉川版だと知的さゼロですが、北方版ではストイックさがあり豪快。感情豊かな武将たちが躍動します。

『曹操 卑劣なる聖人』王暁磊 4巻~

曹操が主役!マンガだと「蒼天航路」がありますが、曹操は知的で野望もあって、魅力的なんですよね。曹操の視点から見た三国志はどうなるのか。出生時のコンプレックスや父親との確執など、曹操の人物像に迫るエピソードが展開されます。

三国志おすすめ小説【中級編】

さてここからは中級編です。さらに深い三国志の世界を堪能したい方に、おすすめタイトルを選びました。

『英雄ここにあり』柴田錬三郎 全3巻

戦の描写要素が多めで、テンポがかなりいいです。劉備と張飛が出会ったときに空から死体が落ちてきたり、孔明が出盧するときに孔明の妻が自害したりと、濃厚な演出も特徴となっています。ちなみに、劉備が善人、曹操が悪人なので、吉川版とスタンスは近いと言えます。

『三国志』宮城谷昌光 全12巻

しっかり淡々と三国志の世界を描いています。宮廷内のドロドロの愛憎劇まで踏み込んでいるのが特徴になります。正史ベースになりますので、三国志正史を把握したい人にもおすすめです!

三国志おすすめ小説【上級編】

三国志沼にどっぷりハマったなら、読んでほしい小説になります!

『三国志演義』井波律子 全7巻

そのものズバリ、中国の『三国志演義』を翻訳しています。中国文学に詳しい著者だからこその内容。当時の中国の姿も、注釈でしっかり解説されています。中国で親しまれてきた物語のエッセンスを知りたいなら、おすすめです。

『それからの三国志』内田重久

諸葛亮孔明が五丈原の戦いで没したことで、「三国志」は終わります。しかし…。歴史は続いている。老将・仲達が力を見せていく魏、孔明の意志を受け継いだ姜維が中心になった蜀。著者は三国志好きが高じて、この本を書いたそうです。その後の話もおもしろいとは、三国志さすが!

三国志おすすめ本

小説ではないのですが、三国志の世界をちょっと違う切り口で楽しめる、おすすめ本になります!

『三国志男』さくら剛

三国志にまつわる武将たちの墓探訪紀!ゲームから三国志にはまった著者にとって、武将たちの墓があるということは、マンガキャラの墓が本当に実在したことと同じ。その興奮が随所に伝わってきます。

笑えるのは、著者が持っている武将たちのイメージと、中国での展示人形たちとのギャップ。孔明にひげが生えてはいけないとか、趙雲は老人ではいけないとか、がっかり感もありながら、それをおもしろがっているのが伝わってきます。

『水煮三国志』成君憶

ビジネス三国志。いやぁ、これが楽しいんです。三国志の登場人物たちが現代によみがえる設定なのですが、それぞれのキャラクターを踏まえているので納得しやすい。テーマは「経営」「人材管理」「マーケティング」と多岐にわたります。

中国人の著者になりますが、日本と中国でキャラクター性はそれほど違いはないのかもと思わせてくれます。

三国志おすすめマンガ

三国志はマンガも充実しています!さまざまな切り口があるので、ぜひお好みの三国志の世界にひたってください。

『三国志』横山光輝 全60巻

マンガですが60巻あるんです…。ですが紹介させてください。なぜならバカみたいにおもしろいからです。

三国志を語るには、横山光輝『三国志』は欠かせません。劉備が関羽が張飛が躍動し、戦乱の世を駆け抜けます。魏の曹操、呉の孫権も味のあるキャラクター造形になっています。60巻、ワクワクしっぱなしで読めると思います。

文庫版なら30巻でそろえられるようです!

『蒼天航路』王欣太、李學仁 全36巻

曹操が主役マンガで、読んだときはド肝を抜かれました。

とにかく曹操が破天荒でカッコいい!吉川英治『三国志』や、横山光輝『三国志』では、曹操はどうも謀略家という印象でした。『蒼天航路』では見事に英雄としてイメージを変えてくれます。

もちろん劉備も魅力的に描かれています。疾走感があり一気に読了できる三国志マンガです。

文庫なら18巻です!

『パリピ孔明』四葉夕卜・小川亮 1~15巻

時は現代、場所は渋谷。諸葛孔明が降臨!

歌手を目指す月見英子と孔明が、天下一を目指していきます。ただし音楽の天下一です。あの孔明が渋谷のパリピとともに、チャラめなクラブへ。お腹を抱えて笑う場面が多い異色作。しかしホロッとさせられるんですよね。アニメ化されたことで大きな話題を呼びました。

『終末のワルキューレ異聞 呂布奉先飛将伝』オノタケオ 全7巻

このマンガ作品は紹介しておきたい!

『終末のワルキューレ』は、神VS人類の存亡をかけたバトルが展開されますが、そのなかで人類代表として呂布奉先が登場。すさまじい強さを見せつけてくれますが、本作は呂布奉先を主役としたスピンオフ作品。

呂布だけではなく、劉備、張飛、董卓といった武将が登場するので、完全なる三国志マンガとして楽しめます!

『覇-LORD-』武論尊(原作)、池上遼一(作画)全22巻

劉備玄徳が主人公で、カッコいい絵柄でダイナミックな描写に圧倒されてしまいます。

本作が特殊なのが、劉備玄徳が元倭人であること。卑弥呼と恋愛関係にあって、本物の劉備玄徳と成り代わっているんですね。だから、知っている三国志の世界ではあるものの、新鮮さを感じることができます。

『三国志』寺島優 全14巻

正統派の三国志マンガ!大きな脚色をするのではなく、古典である「三国志演義」に近い内容が展開されます。

劉備、関羽、張飛、孔明といった蜀の視点なのも、馴染み深い。14巻とコンパクトなので読みやすいと思います。

『孔明のヨメ。』杜康潤 全14巻

三国志で外せない諸葛亮孔明。本作はタイトル通り、孔明の妻である黄月英(こう げつえい)から見た三国志4コマです。当時の暮らしや文化がわかるのもおすすめしたいポイント。

ラブコメディとして読めるので、肩の力を抜いて手にとってほしいです!

三国志にはドラマがある

三国志、登場人物が魅力的で、エピソードもアツいので、やっぱり切り取り方もさまざまありますね。ぜひ重厚な三国志の世界を堪能してみてください。