映画『ミッシング』ネタバレ!石原さとみが衝撃的すぎた…(あらすじ)

映画『ミッシング』は、石原さとみ主演作品で、愛する娘が失踪した母親を演じています。圧倒されました…。

『ミッシング』について、ネタバレであらすじを解説していきます!

映画『ミッシング』あらすじ

ある街で起きた幼女の失踪事件。3ヵ月が過ぎても、まったく状況が変わらないままでした。そこで、沙織里(石原さとみ)は地元テレビ局の取材に応じているのですが…。

娘を喪失したことでなにが起こるのか、胸に迫る展開が待っています。

『空白』『ヒメアノ~ル』『さんかく』の𠮷田恵輔監督による作品になります。

映画『ミッシング』ネタバレ 石原さとみの演技は?

とにかく石原さとみがすごかったです…。演技というより、危うい感じで、どうなってしまうのかハラハラしました。

娘を失った悲しい被害者という面だけではないんですね。追い詰められて、周りに当たり散らす。暴言を吐くこともかなり多い。だけど日常はなくなってしまったわけで、こういう感情になるという共感と、ツラさがあるんです。とにかく圧倒されました…。

映画『ミッシング』ネタバレ解説

youtu.be

ここから『ミッシング』をネタバレありで、徹底解説していきます。

ネタバレ①娘が失踪して3ヵ月…

沙織里(石原さとみ)と豊(青木崇高)の夫婦は、駅近くでビラを配っています。3ヵ月前、6歳の娘・美羽が失踪していたのです。

2人のもとに、静岡のローカル局のテレビ取材で、砂田(中村倫也)、カメラマンの不破(細川 岳)、新人記者の三谷(小野花梨)が、やってきます。

沙織里の弟・圭吾(森 優作)は、取材に協力的ではない様子。それに対して、沙織里は「なんで出ないんだよ!」と激昂して、弟の家に押しかけます。

仕方なく取材に応じる圭吾は、無言だったり一言だけだったり、無気力に見えました。警察に白い車を見たと言っていたことも、あとから見間違いだったと、話していたことがわかります。

そして、ドキュメンタリーが放送されて、情報が集まってきたものの、信ぴょう性のないものばかりでした。それどころか、娘が失踪した日、沙織里がアイドルのライブに行っていたことが蒸し返され、誹謗中傷があふれます。弟の圭吾も受け答えがおかしかったことから、犯人だと疑われることになります。

ネタバレ②弟が隠していたことは…

沙織里は、「美羽ちゃんらしき人を見た」というメールをもらい、豊の運転で愛知県蒲郡市に向かいます。しかし返信がないまま、その日は会えないと言われてしまい、しまいにはアカウントが削除されます。沙織里はホテルにいた女の子に「美羽!?」と駆け寄ってしまい、豊からこんなところに居るはずないだろと言われると、「わぁぁぁぁぁ」と奇声を発します。その夜、豊はタバコを吸いながら涙が流します。

美羽の誕生日が近づいてきて、沙織里と豊はお祝いをすると言います。それをテレビ局の砂田は、撮影したいというものの、誕生日の日は選挙報道でそちらに駆り出されるようでした。すると、沙織里がいまやりましょと提案し、飾りつけを出していきます。すぐにカメラマンが電話でケーキを注文し、プレートのお祝いメッセージの内容も指定します。豊は「それはちょっと違うんじゃないか」と批判するものの、撮影は進められていきました。

沙織里がビラを配っているとき、砂田がより悲しがるように指示を出します。それに対して、沙織里は撮影は必要ないと、ビラを持って帰ろうとします。砂田とカメラマンは車を出すものの、沙織里が走って車を止めます。車のドアを叩きながら、やっぱり撮影をお願いしたいと懇願するのです。

さらなる情報提供するため、沙織里は弟・圭吾のアパートに向かい、「取材受けろって言ってんじゃねーか」とドアを叩き続けます。「オレは出たくない」と声を張り上げる弟を、半ば強引に説得します。

公園のベンチで圭吾は、砂田からのインタビューを受けるのですが、やはり受け答えがおかしい。砂田がていねいに紐解くと、失踪当日に、圭吾は闇カジノに行っていたことが発覚します。

テレビ局に報告すると、弟のことを報道しろと、上層部から言われるものの、砂田は沙織里のインタビュー後に判断してほしいと言います。

沙織里のインタビューでは、美羽が落書きした絵について、消そうとしたらそのまま残っていたと言います。感情的に美羽が居なくなったツラさを伝えながら、「なんでもないようなことが幸せ」と言ったとき、カメラマンが「虎舞竜」とつぶやきます。「いまのセリフは言わないほうがいいですよね」と、視聴者が気になると指摘するのです…。

ネタバレ③沙織里の心がこわれていく…

沙織里がインタビューを受けていたとき、美羽が保護されたという電話がきます。急いで警察署に駆けつけたものの、警察からはそんな連絡はしていないと言われてしまいます。デマ情報だったのです…。沙織里は表情がおかしくなり、失禁してしまいます。

砂田は刑事から「もうやめろ。テレビが報道するからこうなる」と言われます。砂田は「事実を報道しているだけ」と言うものの、「その事実が面白いんだよ」と刑事から返されます。

それからテレビ放送されると、弟が裏カジノに行っていたことが、公になってしまいます。

沙織里は、弟の圭吾に怒りと恨みのメッセージを送り続けます。圭吾の部屋には石が投げられいます。

沙織里が朝起きると、隣に小さい手があってギュッと握ります。しかしそれは幻でした。ベッドにはだれもない。1人だけ。沙織里の瞳からは涙がこぼれます…。

ネタバレ④希望はあるのか

2年後、1人の少女が失踪する事件が起こります。美羽の失踪と同一犯かもしれないと思い、沙織里はその少女の写真を掲載してビラを配っていきます。しかし母親への怨恨による、男性が犯人でした。それでも沙織里は、見つかってよかったと涙を流すのです。

そして弟の圭吾は、ある男が気になっていて、アパートの窓をのぞいていると、住民にあやしいと取り押さえられます。圭吾は、ウソの証言の白い車を発見したと思いこんで、美羽の誘拐犯かもしれないとなっていたようです。

警察署からの帰り、沙織里は圭吾を攻め続けます。圭吾がいきなり車を路肩に停めると、圭吾は「ごめん」と謝ります。「美羽に会いたい」と。沙織里はなんでこんなタイミングでと言いながら、涙を流します。家にいる圭吾に、沙織里から動画が届きます。そこには圭吾と美羽が遊んでいる光景が映っていました。

美羽の落書きに、虹の光がかかっていました。そして沙織里は、自分の手の影を落書きに合わせて、美羽の頭をなでるのです。

それからも沙織里と豊は、駅でビラを配り続けていました。そしてある親子に声をかけられます。それは、沙織里が美羽と同一犯だと思っていた失踪事件の被害者でした。あのときの感謝を伝え、なんでもやりますと、母親は言うのです。沙織里は感謝をし、豊が泣き崩れます…。

映画『ミッシング』登場人物

  • 沙織里(石原さとみ):娘を探す母
  • 豊(青木崇高):沙織里の夫
  • 美羽:失踪した沙織里の娘
  • 圭吾(森 優作):沙織里の弟
  • 砂田(中村倫也):TV局の記者
  • 三谷(小野花梨):新人記者
  • 不破(細川 岳):カメラマン
  • 村岡(柳憂怜):失踪事件の担当刑事

映画『ミッシング』スタッフ・データ

  • 脚本・監督:𠮷田恵輔
  • 音楽:世武裕子
  • 製作:井原多美、菅井敦、小林敏之、高橋雅美、古賀奏一郎
  • 配給:ワーナー・ブラザース
  • 劇場公開日:2024年5月17日
  • 2024年製作 / 118分 /日本

希望のある絶望

なんということでしょう。上映中、ずっとツラかった。娘が失踪したものの、まだ生きているかもしれないとわずかな希望はあるんですね。だからすこしでも娘につながることをやらないといけない。周りの雑音があろうとすがるしかない。これが絶望になっていき、沙織里は壊れていきます。

それは他人事ではなく、見ているこちらにも突きつけ来る内容になっています。ぜひ劇場で鑑賞してほしいと思います。