たかゆうの読書日記

本が好きです。読んだ本を中心に、映画・マンガ・テレビなどについても言及できればと思います。

【徳川慶喜】おすすめ本・小説8選!謎めいた最後の将軍の人物像に迫る

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徳川慶喜が登場する小説・本を紹介していきます!

徳川15代将軍で、江戸幕府の最後の難しい時期だっただけに、主題になりやすい人物です。大河ドラマ『青天を衝け』では、徳川慶喜を草なぎ剛が演じて、かなり魅力的な人物に仕上がっていました。

各作品で評価が揺らいでいる印象がありますが、このあたりも横断して読むのがおもしろい!

徳川慶喜おすすめ小説

まずは徳川慶喜が登場する小説作品をまとめていきます。

『最後の将軍 徳川慶喜』司馬遼太郎

司馬遼太郎が徳川慶喜を描いた一冊。欲のない天才ともいえる徳川慶喜の人となりが見えてきます。

徳川慶喜を書こうとおもいたってから、すでに久しい。ことにふれては、慶喜のことを思いつづけてきたように思える

あとがきで司馬遼太郎が言及しているように、それだけ探究したくなる人物だったのでしょう。徳川慶喜の小説を読むなら、本作はマスト!

『徳川慶喜』山岡荘八 全6巻

山岡荘八が描く徳川慶喜は、キレ者として登場します。将軍継嗣問題から大政奉還にいたるまでが、丹念に描写されていきます。

山岡荘八といえば全26巻の『徳川家康』がありますが、徳川幕府のはじまりと終わりをしっかり描いてるわけですね。

徳川慶喜の半生をじっくりと読みたい場合は、おすすめです!

『正妻 慶喜と美賀子』林真理子

徳川慶喜の正妻・美賀子が主人公の物語。妻の視点から、徳川慶喜を見ていく構成は新鮮です!しかも林真理子が描くわけで、最低な夫としての慶喜が伝わってきます。

徳川慶喜は摑みどころがないだけに、その場にいるかのような雰囲気で読み進めていくことができるのが、本作の魅力です。

徳川慶喜おすすめ本

次に、徳川慶喜をテーマにしたおすすめ本を紹介していきましょう。

『真説 徳川慶喜』童門冬二

小説家・童門冬二による徳川慶喜の論考集。徳川慶喜についてさまざまな趣向をこらして、どんな人物だったのかに迫ろうとしています。

おもしろかったのが、架空座談会。徳川慶喜について、中根長十郎、黒川嘉兵衛、平岡円四郎、原市之進、渋沢栄一の5人が語ります。史実の知識があるからこそできる達人技ですね。

『その後の慶喜: 大正まで生きた将軍』家近良樹

徳川慶喜は、大正時代まで生きていたんですよね。30歳で歴史の表舞台から去って、それからどう過ごしたのか?この視点でさまざまな資料にあたりながら、大正時代の徳川慶喜に迫っていきます。

謹慎先の静岡にて、写真撮影や狩猟といった趣味を楽しみながら、政治には距離を取っていたそうで、どんな思いで過ごしていたのか想像が膨らんでいきます。子供は21人!

『昔夢会筆記―徳川慶喜公回想談』徳川慶喜

徳川慶喜を知る上で、外せない1冊!

渋沢栄一が編纂し、歴史学者が徳川慶喜に聞き取りをしている内容になっています。だから、まるで徳川慶喜本人がその場で語っているかのような臨場感があります。語り口も再現されているため、人柄も伝わってくる。歴史的事実の検証を行っているので、史料としても価値が高いです。

『孤高の将軍 徳川慶喜』桐野作人

有栖川宮家との複雑な因縁を軸にして、徳川慶喜を浮き彫りにしていきます。天皇家の血をうけた徳川慶喜が、倒幕されるなかで孤高の存在となっていくことを活写する歴史ノンフィクションです。

『徳川慶喜―将軍家の明治維新』松浦玲

敗北者・慶喜の視点から国家の本質に迫ろうとしていく1冊。近代にさかのぼることで、現代のわれわれの生き方を問うことにつながると言います。多面的な徳川慶喜の人物像の真実を明らかにしていきます。

謎めいた最後の将軍に迫る

徳川慶喜は天才と評する人もいれば、ダメな人物と評する人もいます。どの本がどのスタンスなのかを考えながら読んでいくのがおすすめ!幕府が終わるという激動の時代に、将軍を担った人物の真実が見えてきます。