映画『ルックバック』ネタバレ!120%原作の魅力が再現された傑作(あらすじ・感想)

映画『ルックバック』は、藤本タツキ原作の同名マンガの劇場用アニメです。

映画『ルックバック』について、ネタバレであらすじを解説していきます!

映画『ルックバック』あらすじ

小学4年生の藤本は、だれよりも絵がうまいという自負がありました。学年新聞で4コママンガを連載していて、クラスメイトたちからも絶賛。ある日、不登校の京本のマンガが掲載されると衝撃を受けるのです。2人の少女がマンガへの思いを注いでいく物語。

映画『ルックバック』感想・見どころは?

すばらしかった…。とにかく原作への愛を感じられるんですね。押山監督が企画を出したそうで、キャラクターデザイン、脚本、絵コンテ、作画監督も兼任しています。

原作の藤本タツキが、「自分が原作を描いたのに、自分の絵より上手いのが悔しかった(笑)」と言ってしまうくらい、原作の世界観を活かしながら、アニメとして表現できている作品だと感じました。

映画『ルックバック』ネタバレ解説

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ここから『ルックバック』をネタバレありで、徹底解説していきます。

ネタバレ①絵がウマい奴がいるのは許せない

小学4年生の藤野は、学年新聞に4コマ漫画を連載中。作品は大人気で、学年新聞が配られるたびにクラス中が盛り上がります。そして藤野自身も自分の才能に得意になっていました。

ある日、藤野は担任からマンガのスペースを1枠、不登校生・京本に譲ってほしいと頼まれます。藤野は余裕の表情で了承するのですが・・・・・・。

そして2人の4コマが掲載された学年新聞が配られます。藤野のギャグマンガに対して、京本が描いたのは緻密なタッチの風景画でした。同い年とは思えないプロのような絵に、すさまじい衝撃を受ける藤野。しかもクラスメイトからは「京本と並ぶと藤野の絵は普通」という、心無い言葉まで。

やがて藤野の胸に、京本に対する強烈な感情が沸き上がります。「自分より絵がウマい奴がいるのは許せない」。藤野は絵の練習に取り組んでいくのでした。

ネタバレ②やーめた

京本に対抗意識を燃やす藤野は、家でも学校でも絵を描いてばかり。絵にのめり込むあまり、友達や家族との交流は薄れ、成績も落ちてしまいました。

6年生になっても絵の練習を続ける藤野。しかし学年新聞が出るたびに、京本の絵はますます上手くなっていきます。

「やーめた」

藤野はマンガを描くことを辞めて、友だちや家族との時間を過ごす生活に戻っていくのでした。

ネタバレ③藤野先生はマンガの天才です!

小学校を卒業した藤野は、担任から京本に卒業証書を届けるように頼まれます。しかし京本の家を訪ねても誰も出てこないため、藤野は仕方なく中へ。廊下には大量のスケッチブックが積まれており、思わず圧倒される藤野。

落ちていた原稿用紙に、藤野はふと思い立って4コママンガを描きます。そのとき藤野は原稿を落として、それは京本の部屋の中へ滑り込んでしまいました。

慌てて家を出た藤野は、何者かに呼び止められます。藤野の4コマを読んで、部屋から飛び出してきた京本でした。

京本は藤野のファンであることを告げ、さらには藤野のことを「マンガの天才!」と熱烈に褒めたたえます。藤野はつい「マンガ賞の応募作品の準備をしている」と言ってしまいました。京本と別れたあと、藤野の興奮は高まるばかりです。家に駆け込み、そのままマンガ執筆に取り掛かります。

中学生になった藤野と京本は、マンガ賞の応募作品の執筆に勤しんでいました。クラスメイトとも関わらず、授業中でもマンガを描き続ける藤野です。相変わらず不登校の京本は、藤野の部屋で背景に取り組んでいました。

ネタバレ④2人の栄光と決裂

藤野と京本の作品が、マンガ賞の準入賞を果たします。賞金で街へ繰り出すと、帰り道に京本は「部屋から出てよかった」「今日はすごくすごく楽しかった」と感謝を伝えます。

2人は読み切りを描き続け、ついに連載のチャンスをつかみます。しかし京本はアシスタントは続けられない美術大学へ進学したいと、藤野に告げます。2人は決裂します…。

藤野は1人で連載をはじめ、どんどん人気を集めていきます。京本もまた藤野に頼らず、美大生として絵の修練に取り組んでいました。

しかし突然の悲劇が起こります。美術大学で住所不定の男が斧を持って乱入。京本が犠牲になってしまいました。

ネタバレ⑤私のせいだ…

藤野は京本の部屋を訪れます。そのときかつて自分が描いた4コママンガを発見しました。「私のせいだ」。京本を部屋から連れ出したから、あんなことに巻き込まれたと、藤野は後悔します。

そして京本と藤野が会わずに、そのまま美大に行き、襲われたところで藤野が助けに入るというもう一つのあったかもしれない世界を妄想します。

藤野のもとに違う4コママンガが。それは京本が描いた、藤野をリスペクトした作品でした。藤野が部屋に入ると、そこには藤野が学生のころに描いた4コマと、連載作品の単行本が並んでいました。ドアには、藤野がサインした上着が飾られていたのです。

藤野は再び、マンガを描き出します。机に向かいながら…。

映画『ルックバック』登場人物

  • 藤野(河合優実):学年新聞で四コマ漫画を連載している
  • 京本(吉田美月喜):不登校生。優れた画力の持ち主

映画『ルックバック』スタッフ・データ

  • 原作:藤本タツキ「ルックバック」
  • 監督・脚本・キャラクターデザイン:押山清高
  • 美術監督:さめしまきよし
  • 美術監督補佐:針﨑義士・大森崇
  • 色彩設計:楠本麻耶
  • 撮影監督:出水田和人
  • 編集:廣瀬清志
  • 音響監督:木村絵理子
  • 音楽:haruka nakamura
  • 主題歌:「Light song」by haruka nakamura うた : urara
  • アニメーション制作:スタジオドリアン
  • 劇場公開日:2024年6月28日
  • 2024年製作 / 58分 /日本

劇場で観る価値がある作品

藤野と京本の2人の話なのですが、感情がエモーショナルなので、これは映画でやるべきだったと感じました。劇場で2人の思いを表情を動きを見てほしいです!